カテゴリー:「遺産分割による税額シミュレーション」
亡くなられた方の遺産(負の遺産(未納の税金や借金、買掛金など事業上の債務など)も含みます)を、だれが、いくらもらうのか、あるいはどれくらいの割合で引き受けるのか等、最終的にどのように分けるのかを決める話し合い、を遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ)といい、この遺産分割協議は、一連の相続に関する手続きにおいて最も大変な、かつ最も重要な手続きです。遺産分割協議が円滑にまとまるか否かで、その相続がいわゆる「争族(そうぞく)」となってしまったり、ひいては申告・納税期限(原則として、納税者ご自身が、その相続の開始があったことを知った日の翌日から10カ月以内)に間に合わなかったりします。なお、遺産分割協議の対象となる遺産は、亡くなられた方の、余すところなく総ての遺産です。
下述のとおり、直近の判決で、被相続人の預貯金も遺産分協議の対象となることが判旨されました。
遺産分割協議は相続の最大の難所、と言っても決して過言ではありません。
仮に、遺産分割協議が整わずに申告・納税期限を迎えてしまった場合であっても、ひとまずは、法律(民法)で定められた相続分(=法定相続分・ほうていそうぞくぶん)により分割されたものとし、その分割に基づき税額を算出し、申告および納税を済ませなければなりません。
そして、その「仮に計算された金額」で申告・納税を済ませたとしても万事終わりではなく、やはりその後、総ての遺産に係る分割が整うまで協議を進めなければなりません。
遺産分割協議が整い、その内容を公的に証明する文書である「遺産分割協議書」が作成されない限り、預貯金や不動産、車両など相続財産の名義変更を原則として行うことができません(最近では、相続人が負担する被相続人の債務、葬式費用の不便を考慮し、一部の金融機関では、柔軟な対応を得られるところもあります)。
特に預貯金は、平成29年1月の最高裁判決で「遺産分割協議の対象となる財産である」と明確な判旨がなされ、遺産分割協議が整わない場合、相続人への不便、不都合が長引くこととなります。
なお、現在法制審議会・相続部会で議論されている「配偶者居住権」については、遺産分割の対象とならないように調整される見込みです。 正式に内容が決まり次第、掲載いたします。
ここで、無事、遺産分割が円滑に整い、この遺産分割協議に従って申告および納税をしようとする場合でも、遺産分割協議書に実印を押印する前に一度立ち止まってみてください。
遺言による分割であったり、その分割によほどのこだわりがあって、「絶対に分割案の変更はしない」という場合は別ですが、反対に、遺産の分割について柔軟なお考えの場合、実際に分割協議をする前に、シミュレーションをしてみることも非常に有効です。
なぜなら、まったく同じ遺産総額でも、その分割方法によって、相続税の納付税額が大きく変わる場合があるからです。
また、「事前に」ということが重要で、一度遺産分割協議が整った後、その分割協議のやり直しにより財産を取得した場合は、相続税ではなく贈与税の課税対象となります(権利移転の原因が相続とは認められないため)ので注意が必要です。
相続相談サポートセンターおかざきでは、ご依頼があれば、個々の遺産分割パターンによる納付税額の試算をいたします。
実際に相続税の申告をご依頼されない場合でも構いません。
どのくらい納付税額が変わるのか等気に掛かる方、相続相談サポートセンターおかざきまでご連絡ください。
また、遺産分割協議書原本の作成や相続手続きの代行もいたします。
まずは相続相談サポートセンターおかざきのホームページ内にある概算税額算定サービスをご活用ください。
なお、相続相談サポートセンターおかざきでは、当該サービスおよび相続税申告書作成、その他の有料サービスにつきましては、納税地(被相続人の死亡時の住所地)が愛知県内全域および岐阜県南部の案件のみ受託させていただいております。遠方や状況が相当複雑な場合等は、提携の税理士が処理に当たらせていただくことがあります。何卒ご了承ください。
基本料金 : ¥100,000(税抜) / 1被相続人分
加算料金 :
相続人が
2~3名 : ¥20,000(税抜)
4~6名 : ¥50,000(税抜)
7名以上 : ¥事前にご相談の上決定(¥120,000~)
たとえば、1被相続人、相続人予定者が3名の場合、報酬額は
基本料金 100,000 + 20,000 = ¥120,000(税抜) となります。
なお、相続人予定者がいない場合、または1名の場合は、基本料金のみとなります。
別途消費税がかかります。
【注】